【初心者向け】タカラジェンヌの退団

アイキャッチ タカラジェンヌの退団 宝塚歌劇の基本

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宝塚歌劇団の生徒は、それぞれのタイミングで退団を決めます。

ずっと宝塚にいられるわけではないの?

タカラジェンヌでいられる時間には限りがあるんですよ。

宝塚の文化のひとつでもある退団には、千秋楽に向けた儀式がたくさんあります。

このページでは、退団を決めるタイミングや退団に関する儀式、ファンクラブによるイベントなどをご紹介します。

退団後にどのような道を進むのか、セカンドキャリアについてもご紹介します!

 

宝塚歌劇団の退団制度

胡蝶蘭

宝塚歌劇団には退団の制度があり、内部やファン同士では「卒業」という言い方をする場合もあります。

定年は60歳ですが、退団のタイミングは自身で決めることになっており、在団期間は生徒により様々。

ほとんどの生徒にいずれ退団が訪れるため、タカラジェンヌでいられる時間には限りがあります。

退団すると、二度と宝塚の舞台に戻ることはできません。

退団後にミュージカルなどの舞台に立つことはあっても、宝塚歌劇の世界は唯一無二。

そのため生徒はもちろん、ファンもタカラジェンヌである期間を思い切り応援し楽しみます。

 

退団する公演は生徒自身で選ぶことができますが、事情がない限り本公演(大劇場公演)の千秋楽が退団日となります。

退団の儀式として、宝塚歌劇団の正装である黒紋付と緑の袴を着用し、舞台上で退団の挨拶をします。

本公演は東西(宝塚大劇場と東京宝塚劇場)それぞれで千秋楽を迎えるため、退団の儀式もそれぞれ1回ずつ(計2回)行われます。

退団カラーは白で、平成に入ってから統一されるようになったようです。

劇場前で真っ白な衣装に身を包んだファンたちの姿を、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

コロナ禍では中止されることも多くなっていますが、どんなことが行われているのかご紹介いたします。

 

退団を決めるタイミング

宝塚歌劇団の生徒は阪急電鉄株式会社の社員でもあるため、いわゆる定年は60歳とされているようです。

ただし、専科に所属している理事以上の役職が付いている生徒に定年制度は適用されません。

ほとんどの生徒は定年を迎える前、長くても入団20年目以内には退団します。

 

退団のタイミングは生徒自身で決めることになっており、退団を考えるタイミングはいくつかあるようです。

タレント契約に切り替わる研5あたり、最後の新人公演に出演できる研7あたり、男役として独り立ちできると言われている研10を超えた後など。

そのほか作品の中で大役をこなした後など、生徒自身が満足したと考えるタイミングが多いように見受けられます。

トップスターに関しては、受け継いだバトンを次の世代へ渡すという使命があるため、就任後3年程度で退団を発表することが多くなっています。

 

これまでの最年長は春日野八千代かすがのやちよさん。

2012年に96歳で逝去するまで、宝塚歌劇団の生徒として生涯現役を貫いた唯一の人物です。

星組と雪組でトップスターを経た後、専科に所属し劇団名誉理事を兼任しました。

 

退団発表

退団発表は、宝塚歌劇公式ホームページ(および宝塚歌劇アプリ)にて発信されます。

その後ネットニュースやスポーツ新聞などからも発信されますが、地上波(全国)のニュースになることはほとんどありません。

“集合日”と呼ばれる公演の稽古初日に発表されることがほとんどですが、稀に“集合日退団”と呼ばれる事後報告のケースもあります。

トップスターとトップ娘役は、通常のタイミングよりも1つ前の公演中に発表されます。

最近では、宝塚大劇場と東京宝塚劇場の公演の合間の期間に発表されることが多くなっています。

トップスターとトップ娘役に限り、発表日の翌日に退団記者会見を行います。

記者会見の様子は、公式ホームページやスポーツ新聞などの一面に写真やインタビュー記事が掲載されます。

また、タカラヅカ・スカイ・ステージの番組「宝塚ニュース」で映像が放送されます。

トップコンビが同時に退団する決まりはありませんが、同時に退団することを“添い遂げ退団”と呼びます。

 

退団に関する儀式

退団に関する儀式として、大きく分けると宝塚歌劇団側で行われるものと、会と呼ばれるファンクラブ側で行われるものに分けられます。

この項目では、主に宝塚歌劇団側で行われる儀式(白封筒を除く)をご紹介いたします。

退団者をあたたかく送り出したいという多くの人の愛情を感じられるものが多く、素晴らしい伝統のひとつとなっています。

 

白封筒

“白封筒”とは、退団する旨をお知らせする挨拶状のようなもの。

結婚式の招待状のような真っ白な封筒の裏に、“千社札”と呼ばれる生徒の名前が記載されたシールが貼られています。

会と呼ばれるファンクラブの会員と、生徒の関係者にのみ郵送されます。

通常は退団発表日着で発送されるため、会員は歌劇団からの公式発表前のタイミングで知ることも。

その場合、公式発表前にSNSなどで口外することはご法度となります。

しかし最近ではSNSなどで口外してしまう人もいるため、発表の後に送付されることも多くなっているようです。

 

千秋楽10日前

千秋楽の10日前には、楽屋内の化粧前が真っ白に飾り付けられます。

退団者の同期や、近い学年の生徒たちが飾り付けを行うことが多いようです。

同じタイミングで、入出の会員の会服が指定の白いもの(退団ウェア)に変わります。

コロナ禍では入出が中止されていますが、会服が白くなると「もうすぐ退団が近づいている」ことを実感するようになります。

 

入出セレモニー

千秋楽の公演前の楽屋入と出で、退団者を劇場に迎え入れるセレモニーが行われます。

劇場前の通路に会員が列を作って整列し、真っ白な服装に身を包んだ退団者を拍手や掛け声などで迎え入れます。

トップスターの場合は、楽屋口の前などでその組の生徒たちも迎え入れます。

お神輿に担がれたり、オープンカーやリムジンで乗り付けたりと、派手な演出も風物詩となっています。

千秋楽後に行われるイベントは、“退団パレード”と呼ばれているようです。

過去最高の集客数は元星組トップスターの柚希礼音ゆずきれおんさんで、宝塚大劇場では約1万人、東京宝塚劇場では約1万2千人のファンが劇場前に詰めかけました。

コロナ禍では中止となっているため、少しでも早く再開できることを願います。

 

退団挨拶

千秋楽の公演後に、退団者による挨拶の場が設けられます。

衣装は宝塚歌劇団の正装である黒紋付と緑の袴、もしくはトップスターのみに許される黒燕尾を着用。

大きなブーケを持って大階段を降り、大劇場の舞台上で退団の挨拶をするという儀式を以て退団します。

宝塚歌劇のシンボルでもある大階段を最後に降りる姿を、ファンや家族も客席から見守ることで(気持ち的に)退団を受け止めることになります。

ただし、研究科5年以下の場合は大階段を降りることが許されていないため、舞台横からの登場となります。

挨拶の言葉は各自で考えますが、それぞれの宝塚人生を思い思いに綴られた言葉は心に残るものがあります。

 

退団ブーケ

退団挨拶で持つ大きなブーケのことを、“退団ブーケ”と呼びます。

退団者が思い入れのある花を使用したり、憧れの上級生の方のデザインを真似たりと、退団ブーケにはそれぞれの思いが込められています。

退団ブーケを作成するのは、宝塚大劇場に近い「らんすいえん」というお花屋さん。

終了後はブリザードフラワーにしたりミニブーケにしたり、1輪ずつ会員の方たちに記念品としてお渡ししたりしているようです。

ファンは花言葉などを調べたりして、退団者の思いを汲み取ります。

 

お花渡し

退団ブーケを退団者に渡す役割の人のことを、“お花渡し”と呼びます。

基本的に同じ組内の同期がお花渡しをしますが、組内にいない場合は近い学年の生徒、上級生の場合はトップスターやトップ娘役が担います。

トップスターや上級生となると同期が既に退団している場合も多いため、別の組の同期が来たりOGが来たりします。

お花渡しが誰だったのか、ファン同士やSNSなどで話題に上がります。

 

サヨナラショー

前楽と千秋楽の本公演後に、サヨナラショー』という20〜30分程度のショーが上演されることがあります。

これまでに出演してきた公演の足跡を、ショー形式で振り返ります。

サヨナラショーは、特に大きく貢献してきた生徒に与えられるハナムケのようなもの。

行われるのは、基本的にはトップスターとトップ娘役の退団時ですが、2番手の退団時にも上演されることがあります。

 

退団者の舞台上での扱い

担当する演出者の考えにもよりますが、退団者を注目させる場面が劇中に盛り込まれていることがあります。

特にトップスターの退団公演は、宝塚オリジナル作品が上演されることがほとんどです。

その生徒の経歴に合わせた演目や、最後を思わせる台詞を盛り込むことで、より退団公演であることを実感させられます。

ショーのデュエットダンスで真っ白な衣装を着用したり、男役群舞で宝塚の男役を象徴する黒燕尾を着用したりと、衣装にも退団の演出がされます。

そのほか退団者とトップスターが絡む場面があったりと、演出家や振付家からの愛情を感じられる公演となります。

 

会(私設ファンクラブ)による退団イベント

クローゼットのホワイトコーデ

贔屓の生徒が退団を発表すると同時に、会の活動も終盤へ向かって行くことになります。

流れとしては、会員にのみ送付される退団の挨拶が記された「白封筒」を皮切りに、最後の公演・最後のお茶会と続きます。

本公演の千秋楽10日前には、楽屋内の生徒の化粧前が真っ白に飾り付けられると同時に、会員は入出待ちで真っ白な会服を身に付けるように。

千秋楽当日は全身真っ白な服装で劇場前に整列し、贔屓の最後の入出を飾ります。

 

最後のお茶会

ティーカップ

会がある生徒は、東西それぞれで最後のお茶会が開催されます。

通常のお茶会は会員以外も参加できることが多いですが、最後のお茶会は会員以外の参加ができない場合もあります。

お茶会については、コチラの記事を参考にしてみてくださいね。

 

入出イベント

千秋楽当日の早朝、会員は全身真っ白な服装で集合し、劇場前に整列して生徒の最後の入りを飾ります

洋服はもちろんのこと、靴やバッグ、冬であればコートやマフラーなども全て白でなければなりません

白といってもオフホワイトなどの種類がありますが、こだわりのある方は目が覚めるような真っ白で統一します。

その上から会服と呼ばれる、会で決められたグッズや参加証などを身に着けます。

退団公演時は、通常の会服と白い退団ウェアの2種類用意されていることが多いようです。

 

会にもよると思いますが、当日は早朝6時台に集合します。

住んでいる地域によっては始発で間に合わない場合もあるため、近くのホテルに宿泊することも。

私も劇場近くのホテルに宿泊しましたが、準備のために4時半に起床しなければならず、緊張してほとんど眠れなかった思い出です。笑

宝塚大劇場の場合は劇場前や少し離れた場所に、東京宝塚劇場の場合は日比谷公園に集合することが多いようです。

宝塚のことを知らない方から見ると、白装束の集団が早朝に集まっている光景は不思議でしょうね^^;

場所の確認や入出でおこなう掛け声の練習などをした後、整列したまま劇場前に移動します。

 

フェアウェルパーティ

千秋楽の出を見送った後、ホテルの宴会場などで開催される“フェアウェルパーティ”にて生徒の卒業を祝います。

場所は帝国ホテルや東京會舘、若手の生徒は会員数に合わせた会場が多いようです。

千秋楽を迎えたばかりの心境を聞いたり、現役生や同期のOGなどが在団中のエピソードなどを語ってくれます。

フェアウェルパーティは、希望者全員が参加できる場合と抽選になる場合があるようです。

私の時は往復ハガキで応募し、可否を返送にてお知らせ頂くシステムでした。

以前はレポ禁(SNSなどでのレポート禁止)であることが多かったようですが、昨今ではレポOKの場合も多くなっているようです。

トップスターなど会によっては、千秋楽の数日後か数カ月後に“解散式”と呼ばれるイベントが開催されることがあります。

 

とある会員のタイムライン(例)

とある会員による、千秋楽のスケジュール例です。

千秋楽(東京公演)の1日タイムライン
  • 4:30
    起床
  • 6:00〜6:30
    日比谷公園に集合
  • 7:00頃
    東京宝塚劇場へ移動して整列
  • 8:00頃
    贔屓の登場&声掛け
  • 8:30頃
    解散
  • 9:00頃
    一旦ホテルに戻って休憩
  • 11:00
    前楽観劇
  • 14:30頃
    ヅカ友さんとランチ
  • 15:30
    千秋楽観劇
  • 19:30頃
    劇場前に出待ち集合
  • 20:30頃
    贔屓の登場&声掛け
  • 20:50頃
    フェアウェルパーティ会場へ移動
  • 21:00
    フェアウェルパーティ開始
  • 23:30頃
    終了&解散
  • 23:50頃
    ホテルに戻る

書き出してみると、結構ハードなスケジュールですよね。

フェアウェルパーティが終了してホテルに戻ってからも、アドレナリンが出ていて中々休むことができず…
仲良しのヅカ友さんに連絡を取ったりして、午前3時頃まで起きていた記憶があります。

ほぼ24時間起きていたことになりますね^^;

 

退団公演でかかる費用

贔屓の退団が近づくと、通常よりもかかる費用が増えていきます。

例として以下のような費用がありますが、全て参加しなければならないわけではないため個人により異なります。

  • 取り次ぎのチケット代
  • サポート代(1口500円または1,000円〜)
  • 通常の会服(3,000~7,000円程度)
  • 退団ウェア(5,000〜10,000円程度)
  • 最後のお茶会(東西各5,000~8,500円程度)
  • フェアウェルパーティ参加費(東西各20,000〜35,000円程度)
  • ディナーショー(ある場合・30,000円程度)
  • 遠征費 交通費や宿泊費など

やはり宝塚歌劇の舞台に立つ最後の公演となると、可能な限り観劇したいと思うものですよね。。

会員の方は、退団が発表された時点で“退団貯金”開始をオススメします。

 

退団後のセカンドキャリア

宝塚歌劇団に在団できるのは、ほとんどの生徒が7〜15年ほど。

以前は、“宝塚は花嫁修業”と言われていた時代もあり、退団後は結婚して家庭に入る方も多かったようです。

しかし女性が働くことが当たり前の現代では、宝塚人生を思い切り謳歌した後にセカンドキャリアに挑戦する方も多くなっています。

退団後の仕事は、これまで経験してきたことを活かせるよう、ミュージカルなどの舞台俳優やテレビドラマの俳優などが多いようです。

表に出る仕事に限らず、宝塚音楽学校の受験スクール講師や大学受験して学生になる方も。

元月組トップ娘役の美園みそのさくらさんは、慶應義塾大学の大学院へ進学し、メンタルヘルスの勉強をしているそうです。

最近では、『刀剣乱舞』など2.5次元の舞台への出演も多くなっています。

元星組男役スターの七海ななみひろきさんは、宝塚時代にも経験されていたアニメの声優にも挑戦されています。

性別に囚われないビジュアルも含め、OGとして新しい道を切り開いています。

元月組組長を務めていた憧花とうかゆりのさんは、現在は宝塚ホテルの支配人として活躍されています。

支配人に就任される前は、大阪芸術大学に進学もされました。

元雪組娘役の早花さはなまこさんが執筆されたWebマガジン「私、元タカラジェンヌです。」には、退団後に活躍しているOGのインタビューが掲載されています。

書籍も発売されていますので、興味のある方は是非目を通してみてくださいね。

 

まとめ

今回は、タカラジェンヌの退団についてご紹介しました。

ほとんどの生徒にいずれ退団が訪れ、タカラジェンヌでいられる時間には限りがあります。

退団後は二度と宝塚の舞台に戻ることはできないため、ファンもタカラジェンヌである期間を思い切り応援し楽しみます。

事情がない限り、本公演(大劇場公演)の千秋楽が退団日となります。

退団の儀式として、宝塚歌劇団の正装である黒紋付と緑の袴を着用し、舞台上で退団の挨拶をします。

会による退団イベントは、真っ白な服装で参加する最後の入出やフェアウェルパーティーなど。

コロナ禍では中止されることも多くなっているため、早く再会できるようになることを願います!

 

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