元宝塚歌劇団 星組2番手スター【愛月ひかる】

アイキャッチ 愛月ひかる 卒業生

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元宝塚歌劇団 星組2番手スターの愛月 あいづきひかるさん。

恵まれたスタイル品格のある存在感で、ファンの心を魅了し続ける愛月ひかるさんは一体どんな方なのでしょうか?

このページでは、宝塚歌劇にハマり始めたばかりの初心者の方に向け、愛月ひかるさんの魅力をご紹介いたします!

 

元星組2番手スター【愛月ひかる】とは?

愛月 ひかる(あいづき ひかる)さんは、長身に長い手足という男役として恵まれたスタイルを持つ元星組2番手スターです。

2歳での初観劇から宝塚歌劇にハマった生粋の宝塚ファンであり、美しく品格のある王道の男役を体現しながらスタイリッシュさも持ち合わせる男役。

ショーなどで魅せるクラシカルな王子様役はもちろんのこと、『翼ある人びと』リスト役や『不滅の棘』エロール役などの2枚目役から、『TOP HAT』アルベルト・ベディーニ役や『王妃の館』金沢貫一役などの3枚目キャラまで、個性的な役柄を魅力的に作り上げる類まれな役者です。

『双頭の鷲』フェーン伯爵役や『アルジェの男』ジャック役などの黒い役も、ワイルドでカッコイイと大評判!

実は宝塚ファン時代は娘役志望だったという、内面から垣間見える可愛らしさとのギャップも魅力なんです。

 

愛月ひかるさんのプロフィール

愛月 ひかる(あいづき ひかる)

誕生日:8月23日

期:93期生

出身地:千葉県市川市

身長:173㎝

血液型:A型

愛称:あい、ちゃんさん

好きな食べ物:アボカド、千疋屋のマンゴープリン、白いご飯

初舞台:2007年3月『シークレット・ハンター』

 

愛月ひかるさんは千葉県市川市で生まれ、一人娘として育ちました。

宝塚音楽学校には初めての受験で一発合格し2005年に入学、2007年に93期生として宝塚歌劇団に入団し、宙組に配属されました。

2010年『誰がために鐘は鳴る』ロバート・ジョーダン役にて新人公演初主演に抜擢された後、4度の新人公演主演を務めました。

2014年にはSANCTUARYサンクチュアリにてバウ初主演、2018年に『不滅のとげにて東上初主演を果たします。

2019年2月26日付で宙組から専科へ異動となり、同年11月1日付で再び星組へ異動となりました。

星組では2番手スターを務め、2021年7月には『マノン』にて3年半ぶり2度目となる東上公演主演を務め、同年11月には愛月ひかるディナーショーAll for LOVE』を予定しています。

そして2021年12月26日、大劇場公演柳生忍法帖やぎゅうにんぽうちょう/モアー・ダンディズム!』東京公演千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団しました。

プライベートで愛月ひかるさんが愛してやまないペットは、愛犬のアンリくん。

タイニープードルの男の子で、名前は愛月ひかるさんがバウホール初主演を果たした『SANCTUARY』で演じたアンリ・ド・ナヴァール役から取ったそうです。

アンリくんとの出会いは、以前ご実家で飼われていたワンちゃんを亡くし、再び犬を飼うかどうかをご家族で相談していたところに、ちょうど近所のブリーダーさんからお話があり見に行ったのが切っ掛け。

アンリくんの性格はわがままで内弁慶のようですが、姉弟のいない愛月ひかるさんにとっては“姉と弟のような関係”でもあるそうです。

 

また、2020年11月3日には地元・市川市の観光大使に任命され、市川市をPRする役割も担っています。

 

宝塚を目指した切っ掛け

愛月ひかるさんの宝塚初観劇は2歳の時で、お母様もお祖母様も大の宝塚ファンなのだそう。

タカラジェンヌになった今でも休日は1日中宝塚の映像を楽しむほど、筋金入りの宝塚ファンであることは有名です。

4歳の頃からバレエを習い始めたそうですが、小学生で身長が伸びすぎてしまったことを切っ掛けに宝塚受験を考えるように。

宝塚音楽学校の受験では見事一発合格しましたが、実は二次試験のバレエで転倒してしまい合格を諦めていたため、合格できたことにとても驚いたそうです。

また、宝塚ファン時代には娘役になりたかったそうですが、中学生になり身長が更に伸びてしまったため、男役にならざるを得なかったのだとか。

憧れの娘役は元星組トップ娘役の白城あやかさんで、スカイステージの番組で共演した時はとても嬉しそうでした。

 

個性的な役柄

愛月ひかるさんと言えば“個性の強い役柄”、という印象があるほど様々な役柄に挑戦してきました。

ビジュアルはスタイリッシュかつ正統派な男役ですが、数々の個性的な役柄を好演し、高い評価を得てきました。

『TOP HAT』アルベルト・ベディーニ役で初めての三枚目を演じたのを切っ掛けに、その道が開けて行ったようです。

その後、『王妃の館』ではカツラを被った金沢貫一役、『神々の土地』では不死身のラスプーチン役など、それまでの宝塚歌劇の作品には無い独特なキャラクターをとても魅力的に作り上げて来ました。

中でもターニングポイントとなったのは、『エリザベート』で演じたルイジ・ルキーニ役。

イタリア人テロリストでストーリーテラーという非常に重要な役どころですが、なかなか自由に存在し表現するという感覚を掴むことができず、特に悩み苦しんだ役だと後に語っています。

しかしその経験があったからこそ、後に演じる事になった『ロミオとジュリエット』という役では、ダンスのみで自由に表現する楽しさを得ることができたそう。

その魅力が大いに発揮され、『ロミオとジュリエット』の公演中は、SNSで“愛ちゃんの死”というワードがトレンドに上がるほど大変な話題となりました。

退団公演となる柳生忍法帖やぎゅうにんぽうちょうで演じる芦名銅伯あしな どうはく役は、年齢不詳で美しく妖艶な風貌で藩を牛耳る男というミステリアスなキャラクター。

退団前のインタビューで語っていますが、“悪役・ラスボス・不死身”という異質な役が得意なタカラジェンヌの集大成として、楽しんで演じているそうです。

純白の王子様役も個性的な役柄も、愛月ひかるさんが作り上げる役柄で共通しているのは、品格を全く損なわないこと。

一役一役に真摯に取り組み、唯一無二のキャラクターを丁寧に作り上げてきたからこそ、『不滅の棘』エロール役や『マノン』ロドリゴ役などの古き良き宝塚の品格ある存在感が必要とされる役柄では、オーラが更に際立っていたように感じました。

 

退団への思い

愛月ひかるさんが退団を意識したのは、2019年に宙組から専科へ異動が決まった時

更に専科から星組へ異動した際には決意に変わり、「一番充実している時期に、惜しまれて辞めたい」というのが1番の理由だそうです。

退団公演となる柳生忍法帖やぎゅうにんぽうちょうでは、主人公の適役で藩を牛耳る謎の男・芦名銅伯あしな どうはく役を最後の役として演じました。

年齢不詳、美しく妖艶でミステリアスという難しいキャラクターを深みのある芝居で演じ、大好評を得ました。

同時上演となるショー『モアー・ダンディズム!』では、長年憧れてきた『うたかたの恋』ルドルフ役をイメージした場面も。

演出の岡田敬二先生が「最後は愛月に軍服を着せたい」退団のはなむけに用意した場面です。

サヨナラショーにも真っ白な軍服姿で凛々しく登場し、15年間の男役人生の集大成を物語るかのような輝きを放っていました。

 

愛月ひかるさんご自身も憧れ、夢を見続けてきた宝塚歌劇の世界。

ご自身もそうだったように、ファンにとっての理想の王子様像を壊さないため、コンビニにも行かず自転車にも乗らず、徹底して生活感を排除してきたそう。

芯のブレないたゆまぬ努力を15年間重ねてきたことで、夢の世界で光を放ち存在し続ける“品格”が形成されるのです。

「品性、タカラジェンヌの品格って、その個人の内面からだと思うんです。私生活から(タカラジェンヌとして)品性を意識しないといけない」

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202110060000276.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp

 

誰よりも熱く深い宝塚愛を胸に15年間極めてきた姿には、宝塚歌劇団内にもファンのような気持ちで尊敬の眼差しを向ける生徒さんが沢山いらっしゃいます。

品格をとても大切にしてきた愛月ひかるさんは、その姿を星組の下級生たちに残していきたいと語っています。

 

コロナ禍で交流が減ってしまったファンの方たちへの気持ちとしては、専科への異動が決まった際はご本人よりも悲しみ、星組へ異動した際は喜び、いつも無償の愛で包んでくれたことへの感謝の気持ちでいっぱいだそう。

一宝塚ファンとしてですが、宝塚から愛月ひかるさんがいなくなってしまう寂しさが中々癒えそうにありません…。

しかし、これまでに愛月ひかるさんが演じてきたたくさんの魅力的な役柄・作品と共に、宝塚ファンの心の中に永遠に残るタカラジェンヌであることは間違いないでしょう。

 

愛月ひかるさんの主な舞台

【初舞台】2007年〜
2007年宙組『さくら/シークレット・ハンター』(宝塚大劇場のみ
【宙組時代】2007年8月〜
新人公演主演2010年『誰がために鐘は鳴る』
ロバート・ジョーダン役(本役:大空祐飛)
2011年『美しき生涯』
石田三成役(本役:大空祐飛)
2012年『華やかなりし日々』
ロナウド・フィリップス役(本役:大空祐飛)
2013年『モンテ・クリスト伯』
エドモン・ダンテス役(本役:凰稀かなめ)
バウホール主演2014年バウホール公演『SANCTUARY(サンクチュアリ)』
東上主演2018年シアタードラマシティ・日本青年館公演『不滅の棘』
2021年バウホール・KAAT神奈川芸術劇場公演『マノン』
【専科時代】2019年2月26日〜
2019年星組全国ツアー公演『アルジェの男 / ESTRELLAS 〜星たち〜』
2019年『宝塚巴里祭2019』 主演
【星組時代】2019年11月1日〜
2020年大劇場公演眩耀げんようの谷〜舞い降りた新星〜 / Ray-星の光線-』
2020年梅田芸術劇場公演『エル・アルコン-鷹- / Ray-星の光線-』
2021年大劇場公演『ロミオとジュリエット』
2021年大劇場公演『柳生忍法帖 / モアー・ダンディズム!』 ※退団公演 
2021年愛月ひかるディナーショー『All for LOVE』

 

愛月ひかるさん出演のオススメ作品

愛月ひかるさんの魅力を堪能できる作品をご紹介いたします。

 

宙組シアタードラマシティ・赤坂ACTシアター公演『TOP HAT』

出典:https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2015/tophat/poster.html

『TOP HAT』は、1935年にアメリカにて公開されたミュージカル映画で、映画史上最高のダンシング・ペアとされるフレッド・アステアジンジャー・ロジャースが共演したミュージカル映画の代表作です。

映画を元に2011年にイギリスにてミュージカル化されて以来、世界中で多くの人から愛され、日本では宝塚歌劇により宙組にて初演されました。

主演のジェリー・トラヴァース役を演じたのは、当時の宙組トップスター・朝夏まなとさん。デイル・トレモント役は、当時のトップ娘役・実咲凜音さんが演じました。

そして、陽気なイタリア人デザイナーで見た目は抜群なのにコミカルなキャラクター、アルベルト・ベディーニ役を演じたのは愛月ひかるさんです。

ブロードウェイダンサーのジェリーが、ひょんなことから同じホテルに滞在するモデルのデイルと出会い、一目惚れしたジェリーはデイルに猛アピール。

一時は心を通じ合わせますが、デイルは勘違いによりジェリーへの当てつけに他の男と結婚してしまいます。

その当てつけに結婚された男というのが、愛月ひかるさん演じるベディーニ

少し可哀想な展開ですが、毎回手のこんだアドリブで客席中の笑いをかっさらうほど大胆で魅力的に演じました。

愛月ひかるさんにとっては、初めての挑戦となるThe 三枚目なキャラクターだったため役作りには大変苦労したそうですが、その後の役作りに影響を与える要の役となったようです。

ベディーニを始めとする、物語に登場するキャラクターたちが全員魅力的。

ヒロインの勘違いから生まれるすれ違いを重ねた末、待っているのは最大のハッピーエンド!というとても楽しいストーリーです。

『TOP HAT』2022年に花組にて再演が決定していますので、宙組公演の映像で予習をしてみてはいかがでしょうか?

 

愛月ひかるさんを語る上でマストな作品。とってもハッピーな作品です!

 

宙組シアタードラマシティ・日本青年館公演『不滅の棘』

出典:https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2018/fumetsunotoge/poster.html

『不滅の棘』は、チェコの代表的な作家カレル・チャペックの戯曲「マクロプロス事件」を元に舞台化された作品です。

宝塚歌劇では、2003年に花組にて初演されました。当時の主演は、元花組トップスターの春野寿美礼はるの すみれさん。

舞台上が白で統一され、ドラマティックな展開で鮮烈な印象を残し、好評を博しました。

人間は誰もが必ず死ぬ運命にありますが、「もし永遠の命を与えられてしまったら」をテーマに、永遠の命を与えられた主人公が虚無的な行動で波乱を巻き起こしていく物語。

本作の再演にて東上初主演となる愛月ひかるさんが、エリイエロール・マックスウェルの二役を演じました。

ヒロインのフリーダ・プルスフリーダ・ムハの二役を演じたのは、遥羽はるはららさん。

宮廷歌手のエリイは父親が発明した不死の薬を飲まされ、望んでもいないのに永遠の命を与えられてしまったことで一人絶望に苦しみます。

老いることも、病気になることも、死ぬこともないまま300年以上の年月を一人生きることになった男の物語。

人を愛してもその人はやがて亡くなり自分だけが生き続けなければならないという、孤独絶望の果てに生きる彼が最後に辿り着く所とはどこなのでしょうか…。

力の抜けた格好良さから滲み出る、愛月ひかるさんの気品のある色気に引き込まれること間違いなしです!

残念ながら映像化はされておりませんので、スカイステージの放送で観ることができます。

 

星組大劇場公演『ロミオとジュリエット』

出典:https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/romeoandjuliette/poster.html

世界で最も愛されてきた愛の物語であるウィリアム・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」を元に、2001年にフランスで生まれた同名ミュージカル。

日本国内では、小池修一郎先生の潤色・演出により2010年に宝塚歌劇団星組にて日本初演となりました。

素晴らしい楽曲と切なくも美しいラブストーリーで人気を博し、2011年に雪組、2012年に月組、2013年に再び星組にて再演され、5回目の再演となった2021年星組大劇場公演『ロミオとジュリエット』

主人公のロミオ役を演じたのは礼真琴さん、ヒロインのジュリエット役は舞空瞳さんです。

愛月ひかるさんは、ティボルト役と役の二役を役替りで演じました。

ティボルトはジュリエットの従兄弟で、キャピュレット家の跡取りとしてモンタギュー家への憎しみと共に育てられてきました。

そのような環境で育ったため、様々な不条理や絶望感を常に持ちながら生き、鋭利な刃物のようにキレやすいというキャラクターをワイルドな色気と共に演じました。

そしてもう一方のという役は、ロミオとジュリエットに常に付いて回る“死”の概念の役で、台詞も歌も無くダンスと表情のみで表現します。

愛月ひかるさんが演じるは、静かな存在感で舞台上から異様な光を放ち、誰もが魅了されるような不思議な魅力を持っていました。

公演中はSNSで、“愛ちゃんの死”というワードがトレンドに上がるほど話題に。

シルバーのロングヘアーに個性的なメイクというビジュアルも美しく、愛月ひかるさんに興味を持った方は必見です。

役替りのある公演映像について、通常はA日程がメインでB日程はダイジェストのみですが、こちらの公演についてはファンからの熱い要望が劇団へ届き、両日程ともそれぞれ映像化されています。

愛月ひかるさんのティボルト役はA日程死役はB日程。お財布が許すのであればどちらも楽しんで頂きたいぐらい、オススメの公演です!!

 

フィナーレでは、娘役をはべらかせた“オラオラな愛月ひかる様”が降臨されますのでお楽しみに!

 

まとめ

今回は、元星組2番手スターの愛月ひかるさんについて、これまでに演じてきた個性的な役柄や退団について、オススメの作品等をご紹介いたしました。

美しく品格のある王道の男役を体現しながらスタイリッシュさも持ち合わせ、ショーなどで魅せるクラシカルな王子様役はもちろんのこと、3枚目キャラや個性的な役柄を魅力的に作り上げる振り幅の大きさは現在の宝塚で随一です。

2歳での初観劇から宝塚歌劇にハマった生粋の宝塚ファンで、ファン時代は娘役志望だったという内面から垣間見える可愛らしさとのギャップも魅力!

2021年12月26日付けで宝塚歌劇団を退団となりましたが、今後も愛月ひかるさんが演じてきた役柄・作品を胸に応援していきましょう。

 

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