【初心者向け】宝塚歌劇団の基礎知識《まとめ》

アイキャッチ 宝塚歌劇団の基礎知識 宝塚歌劇の基本

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宝塚歌劇団といえば、皆さんはどんな印象を持っているでしょうか?

宝塚について検索してみたけど、とにかく情報量が多くて

そんな方のために、これだけ知っておけば十分な基本情報のみをまとめました!

このページでは、宝塚歌劇団の基本情報歴史公演システムスターシステムなどについてご紹介いたします。

宝塚ファン初心者でもこれだけ知っておけば十分!という情報をまとめていますので、参考にして頂けると嬉しいです。

 

宝塚歌劇団の基本情報

はじめに、宝塚歌劇団の基本情報をご紹介いたします。

  • 2022年で108年目を迎えた歴史ある歌劇団
  • 本拠地は兵庫県宝塚市
  • 2ヶ所の専用劇場を持っている(宝塚市に宝塚大劇場、東京都/日比谷に東京宝塚劇場
  • 宝塚音楽学校に入学し、2年間のカリキュラムを受け卒業できた者だけが入団できる
  • 「清く正しく美しく」とは、宝塚音楽学校の校訓であり宝塚歌劇のモットーである
  • 団員たちは生徒、愛称はタカラジェンヌと呼ばれている
  • 未婚の女性のみ在籍できる
  • 花・月・雪・星・宙の5組と、いずれの組にも所属しない専科に分かれている
  • 1組に70~80名、専科に約10名、全体で400名ほど在籍している
  • 阪急電鉄株式会社の歌劇事業部が運営しているため、生徒たちは阪急電鉄の社員である(入団6年目以降はタレント契約)
  • 顧客満足度1位3年連続で獲得(2016〜2018年度)

耳にしたことがある情報も、あるのではないでしょうか?

 

宝塚歌劇団の始まり

宝塚歌劇団の始まりについて、歴史を簡単にご紹介いたします。

宝塚歌劇団は、阪急電鉄の創始者である小林一三こばやしいちぞうさんが、宝塚温泉の集客のための余興として結成した《宝塚唱歌隊》が前身となります。

1914年4月1日に宝塚新温泉で初演、1918年に東京へ進出し帝国劇場で公演しました。

1919年には現在の《宝塚音楽学校》である《宝塚音楽歌劇学校》の設立とともに、その生徒と卒業生で組織される《宝塚少女歌劇団》と改めました。

創設当初から「老若男女誰もが楽しめる国民劇」を目指し、日本で初めてレヴューを上演した劇団として一躍有名に。

2022年で108年目を迎え、女性のみが所属する世界唯一の歌劇団として、今日では日本のみならず海外にもその人気は知れ渡っています。

宝塚歌劇を表す言葉として良く耳にする「清く正しく美しく」とは、創始者・小林一三さんの教え。

《宝塚音楽学校》の校訓であり《宝塚歌劇団》のモットーです。

【宝塚音楽学校】については、コチラの記事にまとめています。

 

公演システム

宝塚大劇場のシャンデリア

宝塚歌劇の基本的な公演システムは、《本公演》と呼ばれる大劇場での公演が中心となり、各組が年に1回から2回の本公演を順に担当します。

兵庫県の宝塚大劇場で約1ヶ月間公演した後、東京宝塚劇場へ移動して同じ作品を同じく約1ヶ月公演する”という公演パターンが繰り返されます。

主な公演スケジュールは下記になります。

初日は1回公演であったり、連休中は変動する場合もあります。

公演回数としては、1組1公演につき東西合わせて約100回

年間で約9公演を上演しているため、計900回ほどの公演が行われています。

千秋楽を終え、次の組の公演までの期間(公演の無い期間)は、基本的に宝塚大劇場は4日間 / 東京宝塚劇場は5日間。

その期間中の1〜2日で舞台転換をして、次の公演の舞台稽古などを行います。

このようにあまり間隔を明けずに公演できるのは、専用劇場を持っていることと、大道具などの製作から舞台転換までを外注せずに自前で行っているためです。

 

また、《本公演》の他に《別箱公演と呼ばれるサブ公演があります。

別箱公演とは宝塚ファン用語で、専用劇場以外の劇場での公演のことを指し、本公演の合間の期間に上演されます。

基本的にはトップスターが主演するチームと2番手以下が主演するチームなど、2〜3つのチームに分かれ、それぞれ組のメンバーの半分以下の人数での出演となります。

別箱公演については、コチラの記事にまとめています。

 

スターシステム

宝塚歌劇の大きな特徴の一つとして挙げられるのが、トップスター候補を育成するための《スターシステム》

各組の公演で毎回主演を務め、組の頂点に立つ男役を“トップスター”と呼びます。

容姿だけでなく華やオーラを表すスター性に加え、人柄も重要な要素となり、観客動員に関係する役割も占めています。

また、トップスターの相手役を務める娘役は“トップ娘役と呼ばれ、各公演でヒロインを演じます。

トップスターを中心にピラミッド型の体制となり、トップスター以下は2番手・3番手と順に呼ばれます。

2番手・3番手はトップスターのように明確に固定された地位ではなく、変動することもあります。

入団時から有望な生徒は、“スター路線”と呼ばれます。

スター路線に乗った生徒は、トップスター候補として入団7年目(研究科7年)までが出演できる“新人公演”や“別箱公演”などで役を与えられ、経験を積んで行きます。

ただし、トップスターになる事を確約されたものでは無いため、途中で路線を外れる場合もあります。

スター路線や組内での立ち位置は、本公演での役付きだけなく、プログラム内の順番・写真集やブロマイドの発売・公式カレンダーなどにも現れて来ます。

そこから将来のスターを予測し応援することも、宝塚歌劇の楽しみ方の一つとなっています。

トップスターについては、コチラの記事にまとめています。

 

男役と娘役

男役と娘役の銅像

宝塚歌劇団は女性のみが所属する劇団であるため、女性が男性役を演じることが他には無い大きな特徴です。

ご存知のとおりかと思いますが、男性役を“男役”、女性役を“娘役と呼びます。

男役と娘役の配役については、宝塚音楽学校に入学する際に身長を目安に決めているようです。

入団後の男役から娘役への転向は多数の例がありますが、娘役から男役への転向はほとんどありません。

また、男役と娘役の他に、お芝居の役柄やショーの中で男役が演じる女性役のことを“女役”と呼ぶことがあります。

男役は自身とは異なる性別を演じることになるため、男役の型が完成するまでに年月が掛かるものです。

そのため、10年経ってようやく型ができるという意味の“男役10年” という言葉があります。

外見だけでなく、男役として必要な演技力や佇まい・スーツの着こなし・背中から滲み出るような風格や色気など。

様々な技術を以て成熟させて行く必要があるため、一朝一夕では完成することの出来ないものなのです。

また、娘役についても同性だからと言って安易なものではありません。

“宝塚の娘役”として、女性よりも女性らしい華やかさやエレガントさ、男役を格好良く素敵に魅せるための技術を習得していく必要があります。

各組の特徴とトップコンビ紹介については、コチラの記事にまとめています。

 

退団について

胡蝶蘭

宝塚歌劇団には、退団の制度があります。

タイミングは自身で決めることになっており、在団期間は生徒により様々です。

トップスターに関しては、受け継いだバトンを次の世代へ渡すという使命があるため、最近では3年程度で退団を発表することが多いようです。

その他の生徒については、上記でもご紹介したとおり男役の習得に最低でも10年は必要とされるため、男役は10年目以降、娘役は10年目以内に退団する事が多いようです。

 

トップスター・トップ娘役・一部の生徒の退団公演では、千秋楽と前楽の公演後に『サヨナラショー』を行います。

サヨナラショーでは、これまでに出演してきた公演の足跡をショー形式で振り返ります。

更には、千秋楽の楽屋入りと終演後に、真っ白な服装に身を包んだファンに見送られるセレモニーが劇場前で行われます。(コロナ禍では中止されています)

千秋楽の退団挨拶の際は、宝塚歌劇団の正装である黒紋付と緑の袴、もしくはトップスターのみに許される黒燕尾を着用。

大きな退団ブーケを持ち、大劇場の舞台上で退団の挨拶をするという儀式を以て退団します。(その他の場合もあります。)

 

自主制作・主催興行

夜の東京宝塚劇場の外観

こちらでご紹介するのは、宝塚歌劇団の運営に関する情報になります。

興味のある方は、ぜひ目を通して行ってくださいね💡

《宝塚歌劇団》は、阪急電鉄株式会社の創遊事業本部 歌劇事業部が運営しています。

歌劇団の運営の他、《宝塚音楽学校》による人材育成や、企画制作・舞台製作・販促営業の全てを阪急グループ内で行っています。

全てを自前で行うことにより、外部環境による変化が激しいエンターテイメント業界の中で、安定的な利益の計上顧客に価値を提供し続けられるというビジネスモデルが確立されています。

更には、外注せず自主制作・主催興行を行うことにより、コスト削減だけでなく、宝塚歌劇独自の美意識や世界観を創り上げることができます。

企画制作:宝塚歌劇団

《宝塚歌劇団》に入団するには、15〜18歳の間に《宝塚音楽学校》を受験して入学し、2年間のカリキュラムを受けなければなりません。

人材育成の段階から行われているため、外部から入団することはできません

《宝塚音楽学校》を卒業した後《宝塚歌劇団》へ入団しますが、入団後6年目までは阪急電鉄の社員として扱われ、その後はタレント契約へと切り替わります。

《宝塚歌劇団》は、生徒以外に演出家や作曲家なども所属しているため、劇団員に関する業務、更にはプロデュースや作品の制作などを担っています。

 

舞台製作:宝塚舞台

歌劇の殿堂_花組

バックステージに関する舞台製作は、阪急電鉄の子会社である《株式会社宝塚舞台》が担っています。

具体的には、大道具・小道具・衣装などの製作から、公演の舞台進行や転換・音響・照明など舞台に関するすべてのもの。

宝塚の舞台に登場する衣装はとってもゴージャスで華やかですが、細かなスパンコールやレースなどもすべて手縫いで製作されています。

衣装だけでなく、舞台上で使用される大きな背景幕なども手縫いで、大道具はもちろん小道具もすべて手作りで製作されています。

販促営業:阪急電鉄

阪神電車と宝塚大劇場

宝塚歌劇団の販促営業は、宝塚歌劇団の大元である《阪急電鉄 創遊事業本部 歌劇事業部》が担っています。

販促営業の他、年間のスケジュール策定なども。

宝塚大劇場と東京宝塚劇場の2ヶ所の専用劇場での5組の公演スケジュールを策定することで、間隔を明けずに通年で公演できます。

映像制作・グッズ販売:宝塚クリエイティブアーツ

映像制作・グッズ販売は、《宝塚クリエイティブアーツ》が担っています。

宝塚歌劇の公演は、基本的にトップスター・2番手が主演を務める全ての公演が映像化されています。

ブルーレイ/DVDの制作・販売のほか、宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」の番組制作・運営。

そして、オフィシャルショップ「キャトルレーヴ」の運営、書籍やグッズの制作・販売なども行っています。

引用元:https://www.tca-pictures.net/corporation/service.html

まとめ

今回は、宝塚歌劇団の基本情報についてご紹介いたしました。

阪急電鉄の創始者である小林一三さんが温泉の余興として結成し、日本初のレヴューを上演した女性のみが所属する世界唯一の歌劇団

その歴史は長く、2022年で108年目を迎えています。

基本的な《公演システム》は、《本公演》と呼ばれる大劇場での公演が中心となり、各組が年に1回から2回の本公演を順に担当。

年間9公演計900回ほどの公演が、通年で行われています。

《スターシステム》はスターを育成するためのシステムで、“トップスター”を中心としたピラミッド型の体制を持つのが宝塚歌劇の大きな特徴の一つ。

また、宝塚歌劇団は阪急電鉄が運営しており、宝塚音楽学校による人材育成のみならず、企画制作・舞台製作・販促営業の全てを阪急グループ内で行っています。

全てを自前で行うことにより、安定的な利益の計上顧客に価値を提供し続けられるというビジネスモデルが確立されています。

更には、自主制作・主催興行を行うことにより、コスト削減だけでなく、宝塚歌劇独自の美意識や世界観を創り上げることができます。

もっと詳しく知りたい方のために、今後も情報をアップして行きますのでお楽しみに!

 

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